
2026年1月より、アールラボのスタッフでもある小説家 池田久輝(第五回角川春樹小説賞受賞作家)の短編時代小説連載がスタート!

| 【著者より】 この「鬼火」は、僕の担当編集から「時代物の人情噺を書いてみませんか?」と声をかけたられたのが始まりでした。 僕はそれまで一度も時代物を書いたことがなく、「え、歴史とか詳しくないんですけど大丈夫ですか?」と、思わず訊き返したことを今でも憶えています。「はい、調べながらでも構いませんので書いてみてください」担当編集はそんな風にあっさり答えました。僕は不安に思いつつ、それでもせっかくだしやってみるかと資料片手に書き出したわけです。 とはいうものの、時代小説にあまり触れてこなかったせいで、どこをどう書けばいいのかさっぱりわからない。参ったなとあれこれ悩みながら見つけた一つのきっかけが――上方の古典落語でした。全体を語り調にして、落語を書くような感じで取り組めば少しは気持ちが楽になるんじゃないかと。 そうして書き終えたのが、原稿用紙80枚の本編です。 結果、「いいですね!」と、担当編集からはOKがでました。しかし……しかしです。そこから上に原稿が回った時、ボツになってしまいました。まあ、出版業界ではよくあることです(笑)。 というわけで、この短編はこの先おそらく世に出ることはないでしょう。校閲が入っていませんので誤字脱字に加え、時代考証に誤りがあるかもしれません。そんな未熟な原稿ですが、よろしければお楽しみください。(僕はとても気に入っていますので……) |
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